うっすら雪化粧した山をくぐり抜け、一軒の蕎麦店にやってきた。店の目の前は田畑が広がる。ハラリハラリと雪が舞っている。道標にはCafeと表記されてる。ここは蕎麦店とカフェ融合しているそう。店内はアンティークなインテリアで構成されていた。レイアウトも古いヨーロッパの様相。M.ドラクロワの絵に出てきそう。統一感があるようで無いような。欧風レトロなインテリアは嫌いじゃないが、少し不気味にも感じるのが不思議。先客にはカップル、老夫婦、3人組女性。山間の店に来る人は来るものだ。
テーブル上に置かれた小さなメニューから、銀そばを注文。しばらく待つ。お盆に乗っけられたお椀と徳利が運ばれてきた。お椀には卵が入ってる。徳利には熱い辛汁が入っているそう。一瞬あっけにとられる。ほどなくすると、正方形の箱に入って出てきた。中には蒸された蕎麦が入っているそう。正しく蒸籠。慌ててメニューを見直すと、厚もりと書かれてる。なるほど。気を入れ替えて、変わり蕎麦に挑戦することに。
箱を開けると湯気が立ち上る。しかしそれも一瞬。スグに冷えて無くなる。お椀に生卵を割り、そこに熱い辛汁を注ぐ。味が濃くならないように少しづつ。そこに蕎麦をつけ食べる。濃厚な卵の味しかしない。もう少し辛汁を足す。甘く濃い味。蕎麦のつゆではなく、釜揚げうどんに使用されるつゆに近い。蒸された蕎麦は風味はするものの、蕎麦同士がくっつき合い、中々箸でつまみ上げれない。食後、辛汁を蕎麦湯で割ると美味しかった。
せいいち
京都府亀岡市東本梅町松熊ソトハ21
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