白露そば / そばの坊


東京から約120km、伊豆半島にやって来た。何度か訪れているうちに、伊豆の魅力を少しづつ感じている。皆がここを好きな理由が少し解る。伊東を抜け賀茂郡という土地に。熱川温泉でも知られてる場所。街は寂れている印象。平屋の茶屋のような佇まいの店舗。店内は座敷がメインで、あまり広くはない。店主おひとりで営まれているご様子。店内は座敷が主。昔の家ならどこにでもあった畳間。それがとても良い。簡素で心地よい空間。緩やかに流れるひと時、メニューに書かれた言葉を読む。店員さんの立ち振る舞いの絶妙な“間”も一興。揚げ蕎麦、蕎麦団子をつまみながら蕎麦を待つ。


白露そば(あい盛り)。白露と呼ばれる昆布出汁と塩の透明のつゆ。これに、お好みで生七味やおろしを加え食す。非常に美味。挽き方の異なる十割を食べ比べる。蕎麦だけでも美味しい。通常のつゆで食すと、出汁と返しの結晶が口に広がる。量は十分あるものの、食べ足りない気持ちにさせる。白露をそば湯で頂くと、これまた至極の味わい。揚げ蕎麦をつまみながら蕎麦湯を楽しむ食後。贅沢である。


そばの坊
静岡県伊東市八幡野1143-31【移転】
静岡県熱海市桃山町26-2 MOA美術館 茶の庭

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