そば庵 吟【閉店】
猛暑のお昼、閑静な住宅街の最奥にあるそば屋を訪れた。駐車場に車を停め店へ。花が模された入口。そば屋らしくない趣向を感じさせる。店内に入ると、広く間取りされた玄関。奥に大きな楕円のテーブルがある広間。脇には厨房があり、活気が漏れてくる。マダムな女将が笑みを浮かべながら近寄り、席へ案内してくれた。
高台にあるため、店奥の窓からは明媚な景色が広がる。席に着き、ふと目を上にやると、とても懐かしい絵が。ネイチャーズ・マジェスティ(デシャゾー)かつて扱っていた頃は非常に人気があった作品。女将に聞くと、且つてご子息が購入した物だそう。先客等はお上品な格好?をした地元の主婦たち。お喋りしながら美味しそうに蕎麦を啜っている。会話の内容を聞いている限り、中身まで上品とは思えなかったが。
もりそばの大盛。福井産の蕎麦粉だそう。何も浸けず一口食べる。荒々しい風味が鼻を抜ける。細く切り揃えられた蕎麦の印象は良い。細かいチリチリした食感がなんともいえない。風味が強いため、つゆが濃くて甘めでも、違和感を感じない。蕎麦湯との相性が良かったのも印象的。懐かしい記憶と、優雅な時間を過ごせる、気軽な蕎麦店との出会いだった。
そば庵 吟【閉店】
奈良県生駒市真弓1-3-16
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