ざるそば / うずら家

仕事で来た長野県。台風3号がもたらした荒れ模様の天気。その中を「戸隠地方で戸隠蕎麦を食べたい」と思い立った。幸運にも時間が空いたので、さっそく向う事に。長野から新潟との県境の高原へ。軽自動車のエンジンを唸らせながら、クネクネした坂道を上り駆け抜けやって来た。

戸隠神社の正門の目前。名店「うずら家」。駐車場は少し離れた場所にある。それも一興だった。店内に入ると、元気のいい声で「いらっしゃいませ！」と。二階に上がり、畳の座敷に腰を下ろす。待つ間、蕎麦の本を持って来てくれた。周りを見渡せば、夫婦、カップル、家族、それに女性客が多い。けっこう大盛りを食べてる様子もチラホラ。給仕たちはテキパキと動き回り、見てて気持ちがいい。

ざるそば。ぼっち盛りされた蕎麦は、水々しい艶を纏い笊の上に乗っている。つゆは鰹節だか鯖節の利いた濃く甘めのもの。それが白い徳利に沢山入っている。これが水々しい蕎麦に丁度良く合い、なんとも美味しい。蕎麦の端に少しだけ浸けすするのはここでは似合わない。気取らずに、豪快に好きな様につゆに浸け、ズルズルすする。味もさる事ながら好い時間を味わえる事ができた。

戸隠蕎麦 うずら家
長野県長野市戸隠3229