ざるそば / みやなが



宮崎から鹿児島に移動の道中、223号線沿いにのぼりが何本も立ってる。気になりながら少し進むと看板を見つけ、一度は通り過ぎたものの、やはり気になり引き返す事に。古い家並みの中を進むと、民家に入るよう矢印看板が。目の前に表れた、古民家を改造したような店舗。素晴らしく腰の据わった、落ち着いた店構え。奥に、倉庫を改良した駐車場があり、そこに車を停め入口に。


なんともお見事な、素晴らしいお庭が広がる。川も模されており、趣味にしては手が込み過ぎてる気もする位、見事な庭園。しかも、枯れ葉一枚落ちておらず、綺麗にされている。こんな庭なら、混雑して待つのも苦ではない。実は、違う蕎麦屋を目指して走っていたところに、偶然のぼりと看板が目に入り、ここに辿り着いた。普通に通り掛かりで訪れるのは、至難の業な場所であろう。


店内は板の間と座敷に別れており、板の間には足が悪い方にも配慮してか洋式テーブルと椅子が。座敷には趣のある重量感のある長板テーブル。風通しが程良く、静かで緩やかな時間が流れる空間。まさかこのような隠れ家的そば屋に遭遇できるとは、嬉しい誤算である。


注文はざるそば。白っぽく、ほんのりと緑がかった蕎麦は更科よりだろうか。蕎麦の角が立っているのが、口の中でも分かるほどキレがある蕎麦。コシがあり、ほんのりそばの風味があり、甘味があり、塩で食べたらより旨味が感じられそうだ。つゆは辛め。それがまた蕎麦との相性抜群。九州のつゆは甘いのが定番だが、この蕎麦には確かに辛めがよく合う。田舎そばを想像していたが、いい意味で裏切られた。山里奥深くで、潔く、気高さを感じさせ、なんとも清々しい蕎麦に出会えた。


そば庵 みやなが
宮崎県西諸県郡高原町蒲牟田6483-2

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